アメリカでは、車の修理を人間の医療に例える言い回しを多用します。
特に、
ASE資格所有のメカニックは、人間のお医者様と同じくらい重要な職業として認知されており、
ドクターと呼ばれることもしばしばあるようです。
「どこに行っても治らない・・・」と
半ば諦めかけている患者様が、一部の望みをかけ、診断、修理のスペシャリストを探して、
病院を転々とするのですが、症状は次第に悪化することが多くありませんか?
そして、最後には、高額の治療費を払ったあげく、
再発、再入院を繰り返し・・・
最終的には、いつものあの「言葉」で締めくくられます・・・
「コンピューターが壊れていますね・・・」
コンピューターはそう簡単には壊れないんですね。
そうです、人為的に「壊されてしまっている」ことがほとんどなのです・・・
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【よくある実例】
※ 調子悪い ~ コンピューターを壊され ~ 車を捨てるまでの流れ
① 原因がわからないので、いろんなところをチェックする・・・
② メカニックさんの多くは、電子制御エンジンの基本を理解していないので、
関係ないところまでイジリ倒す・・・
③ チェックの際に壊してしまう(もしくは処理が悪い)が気がつかない・・・
④ それが原因で調子が悪くなる・・・
⑤ コンピューターがダメなのかな?と疑いはじめる・・・
⑥ やってはいけないことをコンピューターにしてしまい、壊してしまう・・・
⑦ エンジンが掛からなくなるので、
トラブルコードが出ない。どうしていいかわからない。
⑧ やっぱりコンピューターが壊れているようだと、お客様に説明する・・・
⑨ 高額なコンピューターの金額を提示する・・・
⑩ 交換するも、調子が悪い・・・
⑪ アメ車はこんなもんだ!と言われ(もしくは思い込み)車が嫌になる・・・
そして、車を捨ててしまう・・・
悲しいです・・・本当に悲しいです・・・
皆様の中で、かなりの方が、心当たり、ありませんか??
本当に残念です・・・
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さて、今回は、以前少しご紹介しました、「一歩間違えればこの世から消されてしまったかもしれない」
「貴重なクロスファイアーインジェクション・C4コルベット」の診断・修理事例をご紹介します。
この事例こそ、まさに上記のパターン、そのものでした・・・
あまりにも、酷いので、ブログというより、雑誌の記事のように長文になってしまいましたが、
ぜひ、最後までお読みください!

【①症状】
「コンピューターの修理か、もしくはデータの書き換えはできますか?」
ACPTを実施してくださった
アストロのK様と、ご友人であるM様が
アメマガの記事を読んで、
オートコンセプトなら、なんとかなるかもしれない!と、ご相談に来てくださいました・・・
【②どういう診断をされてしまったか・・・】
A店の回答: 「いろんなところを診ましたが、どうもコンピューターが壊れているようですね・・・」
B店の回答: 「クロスファイアーインジェクション用のコンピューターは生産中止ですから、TPIかキャブに変更するしかないですね・・・」
う~ん・・・出ましたね!いつもの「壊れている回答!」です・・・
さっそく、ロミテスター(笑)で、コンピューターを診断してみます。
パソコンのOSがおかしい時に、セーフモードで立ち上げて対処しますよね?
車のコンピューターも同様に私が作ったテスター(ロミテスターと呼んでいます)を使用して
コンピューターが本当に壊れているのか?確認をすることができます。
そして、本体をチェック!
「あ~、やっちゃった~ね~」
ある箇所に手を加えた跡があります。
これはやってはいけないんですよね・・・
A店様以前の段階で、壊されたのか?A店様が壊してしまったのか?
明らかに人為的に壊されたであろう、部分を発見しました。
【③診断開始】
1.おそらく、最初に調子が悪くなって、「あるセンサー」がダメというトラブルコードが出たのでしょう。
そして、単純にそのセンサーを交換したと考えられます。
そして、良くなった!
ここまではよかったのですが・・・
センサーを交換する際に、配線をやりなおした形跡が見られるのですが、
これが最悪!到底プロの仕事とは思えません。
防水処理がなされていない為、水が入った → 接触不良が発生 → エンジンかからない
2.エンジンがかからないので・・・
トラブルコードが出ない。
何処を見ていいかわからない。(インジェクションを理解してるメカニックさんは、スキャナーをつないで数値を見ればすぐわかります。)
そして、訳もわからず、
燃料ポンプをやったり・・・
モジュールをやったり・・・
配線焼けたり、切れたり・・・
は~

ため息・・・
「トラブルコードが出ないんですが、どこが悪いんでしょうか?」
と質問を頂くことがあるのですが、スキャナーで、**の数値を診て、言ってもらえますか?と聞き返すと・・・
「え??それって、なんっすか?」
と回答するメカニックさんの、多いこと、多いこと!!
「困りましたね~ 本当に数値が読み取れないのであれば、その車、触らない方がいいですよ!」
ここ最近、そう回答することが、多くてつらいです・・・
【④修理&コンピューターの再生】
・燃料ポンプの配線修理のBEFORE&AFTERです

BEFORE AFTER
・センサー交換と配線修理のBEFORE&AFTERです
BEFORE ひねって繋いでビニールテープ処理・・・(涙)

AFTER
・燃料ポンプリレーの配線修理のBEFORE&AFTERです ここでもビニールテープが!・・・(涙)

BEFORE AFTER
・クーリングファンリレーの配線。皆様見てください、このギボシ処理、酷いでしょう?!

・そして、どこに行っても「不可能」と言われた「クロスファイヤー用コンピューター」の再生です!
壊されたコンピューターを修理し、データを「ロミライター」で入れなおします!
以前からこのブログをお読み頂いている鋭い皆様は、もうお分かりですね!
そうです。当社には生産中止になったPROMデータを保有しているので、このような処置が可能なのです!
【⑤そして復活!】

クロスファイアーインジェクションのモデルがキャブにされてしまっている事例を多く見かけます。
もし、キャブの方が良いのであれば、ゼネラルモータースは、インジェクション化しないはずです。
もちろん、キャブの良いところはありますし、私もチューンドキャブのフィーリングは大好きです!
ただ、パワー、燃費、排ガスなどすべての面で優れている自動車メーカーが設定したシステムを
捨てるのは本当にもったない・・・残念です。
それでは、ご納車後のM様のインプレです!
ロミオ様
今回は、エンジン不動の状態で診断と修理をお願いしていたC4を、見事に復活させていただき、ありがとうございました。
少し長めの期間、入庫させていただき不安な思いをした時期もありましたが、
納車日にはロミオさんから診断結果と修理の内容や、今後のメインテナンスなどについて丁寧に説明していただき安心しました。
オートコンセプトの工場からローダーに積載して自宅に戻った後、
地元の道路を走ってみましたが、これまで乗っていた車とは全く別の世界を感じることが出来ました。
C4では初期の84年式のみの仕様であるクロスファイヤー・インジェクションの加速と強烈なトルク、
重低音が効いたエキゾースト音で最高の気分になり、顔がほころぶばかりでした。
まだまだこれから DIYの範囲で可能なメンテナンスも数々とありそうですが、それもまたアメ車を持つ人達の楽しみだと思います。
今後、ロミオさんには何かとお世話になるかと思います・・・のでよろしくお願いします。
オーナーのM様は、修理の説明をしている時からかなり興奮気味で、エンジンをかけた瞬間思いっきり興奮してくれました。
ご友人であるアストロのK様はM様に「いつもとテンション違うね~」と、爆笑してました!
いいですね~ 毎回、納車の時は、お客様の喜ぶ顔をみて私も幸せになりますね!

ECMはデータの書き換えがあったのでプチ
ACPTしました。ホイルスピンしますよ!Cross Fire Injection, まだまだ行けますね!
既に、キャブに換えられてしまっているオーナー様・・・
諦めるのはまだ早いですよ!
ACJ キャブスタイル・インジェクションの装着で、快適&パワフルに生まれ変わりますよ!
間違った修理で高額な費用を払う必要はありません・・・
C3 / C4 CORVETTE クロスファイアーインジェクションでお悩み、お困り、ご相談は、
オートコセンプトにお任せください。
もし、私のショップを、アメリカ本土のように「病院」に例えて頂けるなら、
けっして大きな総合病院ではありませんが、一人の患者様を大切に治療させて頂く
「専門医」と言うところでしょうか?
「間違った診断や、勝手な思い込み」で、損をしていませんか?
「今までは、なんだったんだろう?」と思うほど、快調になることを保証します!
まずは、メールでのお問い合わせ、お待ちしております!
ロミオ
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テーマ:アメ車 - ジャンル:車・バイク
- 2010/03/30(火) 23:48:23|
- シボレーコルベット
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