
今回のテーマは、スロットルコントローラー(いわゆるスロコン)です
ここ最近、スロットルバイワイヤーのモデル (上記イラスト参照) が増えたことにより
以前のようにケーブルの「張り調整」でペダルのレスポンスの向上ができなくなりました。
電スロになった時点で、
本来ならECU(PCM)にアクセスしてデータを書き換えるべきなのですが、
ペダルポジションセンサーからECU(PCM)に送られるデータを
実際のアクセルペダル開度とは異なった数値で送信して(騙して)
「レスポンスが上がった感」を演出する装置を開発したメーカーが現れました。
それがスロットルコントローラー、いわゆる「スロコン」です
スロコン!と言えば、
はい、そうです!
ここ最近、もう一つのブログ(
Island Stylin')で
ゴミ箱に捨てるやつです(笑)
ここで
勘違いしてほしくない のが
なぜゴミ箱行き!と堂々と宣言しているのか?と言うことです
多くのメーカーが存在し、いろんな意味でネットで話題になることが多いスロットルコントローラー・・・
真実を知らない人なら
そもそも「信頼性、安全性がないものなら販売してないでしょう?」
ゴミ箱行きとか言ってんじゃねーよ このアメリカ人、おかしいんじゃないの? とでも思いながらこの文章を読んでいることでしょう
ネット時代に堂々と意見や考えを書くと
下手をすると「変人扱い」される今日この頃・・・
ある意味「暴言」なのかもしれませんが、改めて宣言します
「速攻 ゴミ箱行きです!」スロットルコントローラーのメーカーや取扱っているショップのことが嫌いとか・・・
自分のポリシーに反するとか・・・
もちろん、
そんな幼稚な理由ではありませんコンピューターチューナーとして
その構造を知っていれば、怖くて装着できないのですつまり
「危険」なんですね
まぁ、スロコンといっても数多くのメーカーがあり、
日本車用、欧州車用、北米車用によって制御する内容も仕組みも異なるので
すべてを「危険」と言ってしまうのは乱暴ですが・・・
私が取り上げているのは
「北米車用」の「簡易な」スロコンのことを指します。
以前のテックトークで何度も解説しておりますが、
そもそも北米車に搭載されている US-OBD-2(解かりやすくするために OBD-2 と呼びましょう)
や 欧州車に搭載されている EURO-OBD-2 (今回 EOBD-2にしましょう)と、
2008年以前モデルの日本車に搭載されている ECU(J-OBD と呼びます)は
制御している内容や仕組みに違いがあります。
J-OBD用のスロットルコントローラーを発売しているメーカーが
OBD-2や EOBD-2用の商品を本気で開発するには相当な時間と開発費が掛かります。
要するに、OBD-2のプログラムを騙す仕組みを作ることが難しいということです
現に日本車用のスロットルコントローラーの注意書きには
「北米モデルや欧州モデルには装着しないでください」と書かれています。
と言っても、ここ最近になってようやくEOBD-2用の商品が発売され始めているようですが
OBD-2用においては、本国のアメリカでさえもほとんど存在していません。
なぜだと思いますか?日本車用は国産車だから登録台数が多いからでしょう?
輸入車は台数が少ないから単純にメーカーが製品化してないだけでしょう?
そう思いますか?
じゃあ、海外のメーカーも、それぞれの国で「国産車用」を販売していてもおかしくないですよね?
でも、海外ではスロットルコントローラーなる製品はほとんど存在しない・・・
ここまで書けば、頭の良い方はわかりますよねそうなんです!
海外(特にアメリカ)では本物のコンピューターチューナー(調律師)が
ECUにアクセスしてスロットルコントロールのデータを書き換えることができるのでECUを騙す仕組みの 「危険なスロットルコントローラー」は不要なんです特に北米車用で日本で販売しているものは
「あまりにも簡易な仕組み」であり
いつ事故が発生してもおかしくない商品だと考えます。
※ 実際にアメリカ本国では事故も多発しています。
スロットルコントローラーの仕組みや、日本車用コントローラーとの違い
装着するリスクなど、何もしらないで (又は間違った理解で) 装着されている北米車の
前や後ろを走っているかもしれない?と思うと怖くてしかたありません
できれば、
「私はスロットルコントローラーを装着しています!」
というステッカーを貼ってください近づかないようにしますので・・・(苦笑)

もう一度言いますが・・・
スロットルコントローラーは
コンピューターに通常のアクセル開度ではない信号を送ることで
レスポンスがあがっている感?を演出する装置です
と、ここまで書いても
まだ「でもさ~ スロコンが壊れなければ、問題ないんでしょう?」
という人がいるでしょう!
違うんです!トラブルが発生しなくても ECU は「異常」を感知することがあるんです!OBD-2、EOBD-2(デンスロ付)は
スロットル関連部品に通常ではない何か(電気的だったり、データだったり)を感知した場合
「もっとも危険な状況になった」と判断し、
ELECTRONIC THROTTLE CONTROL WARNING LIGHT(イナズマンと呼びましょう)を出します!
皆さんもよくご存知の SERVICE ENGINE SOON とはその緊急事態の度合いが違いますからね!
あーチェックランプが付いたなぁ~ なんてノンキな気持ちでいてはダメですよ!

イナズマンが出ると
OBD-2や EOBD-2は、フェイルセーフモードに入り
走行できないようにプログラムされています。
そうです、一番(最悪)の緊急事態なんですね
高速道路の合流や追い越し時に
スロコンから出たなんらかの異常信号を感知し、イナズマン・フェイルセーフモードに入ったらどうします?
車は加速しないので後続車に追突されてしまう事故が発生します。
逆に交差点の右折待ちの際、
アクセルペダルに足を置いていなくても、
スロコンからのアクセル開度全開という誤データがでて
それを認識したECU(PCM)が車を前に進めたら・・・ ぞっとしますね
安全装置くらい付いているでしょう! 何言ってんの? と思ったあなた・・・
それは日本車のどこかのメーカーの文言を読んでそう思っているだけですよ
今、日本で流通している北米車用のスロコンに、そんな安全装置は付いていませんから~
残念!これからは
イナズマン・チェックランプ=危険! と覚えてください
↓↓↓↓↓↓

自動車メーカーが 相当な開発費を掛けて商品化したECU(PCM)やプログラムでさえ、
不運にも何らかのトラブルが発生する場合があるというのに・・・
数万円(高いもので10万円前後)の販売価格の商品の安全性がどれくらいのものでしょうか?
もう一度言いますが、
お手軽で優秀な商品であれば、どうして北米で大ヒットしていないのでしょうか?スロットルコントローラーメーカー様やその商品を扱うショップ様の商売を邪魔する訳ではありません
商品の構造や仕組み、効果やリスクをユーザーがちゃんと把握した上で、
どうしても装着したい!というのであれば、致し方ありません
多くのユーザー様が「知らないで装着している」のですコンピューターチューナーとして、
「事故が発生する原因になりうる装着物(アフターパーツ)」 は極力
「排除」したいのです。
知らないで装着したユーザー様に事故が起こらないことを切に祈っています。
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- 2015/03/16(月) 22:55:12|
- ACPT コンピューターチューニング
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